気仙沼に行ってみて

このGWを利用して3日から5日まで気仙沼の避難所に泊りこんで診療のお手伝いをしてきました。
とはいえ、昼間は別の医療チームが滞在しているため、主に夜勤、いわゆる当直的な仕事でした。
日中は避難所の別な仕事を手伝ってきました。

避難所のそばの港近くは報道の通り壊滅的な被害を受けており、かなり整理されたとは言え目を覆うばかりの状態でした。
そして何とも言えない独特な匂いが町全体を覆っていました。

避難所も正に報道の如くの光景が展開されておりました。
それでも水、電気のライフラインは回復しており避難所の倉庫でたかだか2泊の寝袋生活をするには十分でした。

しかし、この生活が長く、そしてなかなか先が見えないとなると話は別です。当初は水、電気、食糧もなくかなりの劣悪な環境であったそうです。
現在は自衛隊の支援もあり、生活環境は改善されてきたとはいえ着の身着のままも方も多く、まだまだ生きていくのに精一杯の方も多いと感じました。 そして雑魚寝に近い集団生活、食糧はあるにはありましたが、おにぎり+おかず1品+汁物と言った具合で内容に偏りがあり、 普通の生活には程遠く、心身ともにかなり限界に近いのでは?と思います。

正直、東北のがまん強く、人の良い方々だから秩序が保たれており、これが都会であったならこうはいかないのでは?と思います。

限られた短い期間しか活動できませんでしたが、それでも考えさせられる事も多くありました。
善意+善意が必ずしも善意にならない難しさもありました。

仮設住宅の建設も始まっており、一刻も早く人間らしい生活に戻れる事をお祈り申し上げます。