当院では、一般的な怪我:切り傷、擦り傷、打撲、捻挫、突き指、などの診察治療を行います。
現在、傷に対する治療が変わってきています。 以前は、傷に対して消毒をしてガーゼを当てるという処置が一般的でしたが、ガーゼは乾燥して傷にこびりつき、はがすときは痛いし、 再度出血するようなこともあります。 最近、外傷はまず水道水または生理食塩水でよく洗浄し、傷を乾燥させないような創傷被覆材を貼るという湿潤療法が一般的になりつつあります。
● 洗浄する
まず、傷が汚れていると細菌の温床になりますから、化膿するリスクが高まります。
砂などが入ったままだと黒く後々まで色が残る原因になります。
水道水などのきれいな流水で汚れを洗い流し、細菌の絶対数を減らすというのがまずは重要です。
● 消毒をしない
消毒薬は確かに細菌にも作用しますが、ヒトの細胞にも大きく作用します。細菌よりヒトの細胞の方が弱いので、
傷を治そうとする細胞に大きなダメージを与えてしまうのです。
また、丁寧に消毒しても細菌数はゼロにはなりません。少し時間がたてば細菌数はまた増えます。
ですからきれいな水で洗えば、ヒトの細胞にあまりダメージを与えずに細菌数を限りなく減らすことができます。
また、消毒よりは洗浄のほうが痛みもはるかに少なくてすみます。
傷をぬらすと化膿するというのは日本だけの迷信のようです。もちろん汚い水を使用してはいけませんが、
水道水はきれいですのでで細菌はほとんどゼロに近いと考えてよいでしょう。
● 乾燥をさせない
細胞が増えるためには水分や栄養、成長因子のように細胞を刺激して成長を促すような物質が必要です。
傷口が一見ジュクジュクとしてみえるのは、浸出液といって傷を治すために必要な水分や栄養、成長因子などを含んだ液体が組織から出てきているからです。
ガーゼを貼って傷が乾いてしまったらこの大事な液体が細胞に作用することができませんから、細胞の増殖が妨げられ、傷の治りが遅くなります。
このことは、ヒトの細胞培養をするときに乾燥させると死滅することでも明らかです。
● 注意すること
どんな治療法にも注意すべきことはあります。咬傷(ヒト、猫、犬にかまれた傷)、深い傷、何かに挟まれたなど圧力を受けた傷、
すねの前面の傷は特に化膿しやすいので要注意です。一般に小さな子どもは大人より傷が化膿しやすいようです。
爪の両端が皮膚に刺し込みで生じます。 深爪が最も多い原因とされています。 症状としては、食い込んだ爪の周囲に痛みや赤み、腫れがみられます。 悪化すると膿んでしまうことも多々あります。
生まれつき持った爪の生え方、形態異常などの先天的要素とそれ以外の後天的要素があります。 後天的要素としては、深爪の習慣、つま先の細い靴やハイヒール靴による爪への圧迫、靴下(ストッキング)による爪への圧迫、 足の親指に激しく体重がかかるようなスポーツや長距離の歩行などが考えられます。
● 外科的処置
足の指の根元に局所麻酔の注射をして爪の縁を爪母(爪の根)から切除して爪が生えてこないようにします。
治療は健康保険が適用されます。
外科的処置になりますので、麻酔の注射や皮膚の切開などを行います。
処置後数日は、経過観察と処置のため通院していただくことになります。